コラム

暑さを乗り切る ツボと夏野菜 2021/8/3




 中国由来の古典で分かる、夏の過ごし方

夏至(6月20日〜22日)からの3ヶ月は日の出から日の入りまでの時間がもっとも長い時期です。
同時に、夏は陰陽の両気が盛んに交流し、全てのものが成長していき緑豊かに美しい花を咲かせる季節でもあります。
この時期のことを、漢方による基本書、三大古典の"黄帝内経"では「蕃秀(ばんしゅう)」と言います。

黄帝内経による、この季節の過ごし方

1、日の光に合わせ夜になったら就寝し、朝は日の出と共に起きます。少しでも涼しい時間帯を体感し、夏の炎天下を乗り切りましょう。
1、気持ちはイライラを無くし、常に心穏やかに過ごせるよう努めましょう。
1、汗はカラダの悪いものを外に排出できる素晴らしい機能です。心地の良い汗をかいて心を穏やかに。

これらが夏の過ごし方に最適であり、気を整え人が本来持つ成長の力(健康)を促すとされています。
また、これらを注意して過ごせなかった場合、秋には悪寒と発熱を繰り返す病気を発症しやすくなり、秋の実りをカラダに満足に取り込むことができません。そうなると体調が悪いまま冬を迎え体調不良を悪化させることになるとも説いています。

夏を元気に乗り越え、来る秋・冬の健康につなげていきましょう。


 美味しく夏を乗り切ろう

夏野菜は太陽の日差しをたっぷり浴びて育っています。
ビタミンやカリウムなど様々な栄養素が豊富に含まれている夏野菜。そんな夏野菜は夏バテや熱中症予防にピッタリ。

トマト

トマトといえばリコピン。抗酸化作用は高く、ビタミンEの100倍。ビタミンCも含まれているため、美肌・美髪効果もあります。
血管を強くし、血圧も下げる『ルチン』も含まれるのでガンや動脈硬化の予防にもなります。

モロヘイヤ

βーカロテン、ビタミンEの含有量が野菜の中でトップ三大栄養素がエネルギーに変わるのを助けてくれます。
『ビタミンB2』がほうれん草の20倍、カルシウムも7倍。他にビタミンB1も5.5倍含まれます。夏バテの疲れが取れない時に摂りたい。

とうもうろこし

高カロリーで糖質、タンパク質が主成分です。
ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、マグネシウム、ビタミンE、亜鉛、鉄、葉酸、ミネラル、バランス良く含まれます。
食物繊維も多いので、腸内環境を整えるので役立ちます。

きゅうり

成分の95%が水分、βカロテン、ビタミンCも含み、ナトリウムを排出させる作用のある『カリウム』も多く含みます。むくみや高血圧対策に。

ピーマン

ビタミンCの含有量はトマトの4倍です。
ピーマン独特のにおいの素の『ピランジン』は血液をサラサラにして血栓や血液凝固を防ぐ効果にすぐれています。

ズッキーニ

カボチャの仲間でカリウムが豊富です。
カロテン、ビタミンCも多く、風邪予防・美肌効果があります。

えだ豆

たんぱく質、ビタミンC、食物繊維が多いです。アルコールの分解に必要なビタミンB1、メチオニンも多く、おつまみにピッタリな野菜です。


 夏に効くツボ
気象病のツボ
内関

手首のシワから指三本分のところ

合谷

人差し指と親指の骨が交差するところの少し手前、人差し指側

足三里

膝のお皿の下から指4本下の位置より少し外側


夏の冷房病のツボ
頭痛
内関

手首のシワから指三本分のところ

合谷

人差し指と親指の骨が交差するところの少し手前、人差し指側

肩こり
肩井

首の付け根から肩先の中間地点

手三里

肘から指三本分のところ

曲池

肘を深く曲げ、肘のシワの横の骨の際にとる

腰痛
委中

ひざ裏の横じわに重なる中央の位置

陽陵泉

膝の斜め下外側にある骨頭の前のくぼみ。膝を立てて座ると分かりやすい(足三里の位置の少し上辺り)

手足の冷え
三陰交

くるぶしの一番高いところから指4本分上。骨を押すように。

合谷

人差し指と親指の骨が交差するところの少し手前、人差し指側

湧泉

足の指を全て曲げた時に一番凹む場所

倦怠感
足三里

膝のお皿の下から指4本下の位置より少し外側


夏バテのツボ
内関

手首のシワから指三本分のところ

合谷

人差し指と親指の骨が交差するところの少し手前、人差し指側

足三里

膝のお皿の下から指4本下の位置より少し外側

三陰交

くるぶしの一番高いところから指4本分上。骨を押すように。


夏バテによる食欲不振のツボ
中脘

ヘソ上指五本分、もしくはみぞおちとヘソの中間


冷たいものを取りすぎ、消化不良のツボ
関元

ヘソから指4本分下