コラム

黄帝内経による発育、老化のプロセス 2022/12/29

人体の成長に、腎は深く関わっています。
東洋医学で「腎」は生命力、活力の源です。
腎精は年齢と共に減少し、また冬は腎が弱りやすい季節になります。
腎を養生することで若さを保ち、冬も元気に過ごすことができます。

原文

第六節(女子)
帝日。人年老而無子者。材力尽邪。将天数然也。
岐伯日。女子七歲腎気盛。歯更。髮長。二七而天癸至。任脉通。太衝脉盛。月事以時下。故有子。三七腎気平均。故真牙生而長極。四七筋骨堅。 髮長極。身体盛壮。五七陽明脉衰。面始焦。髮始堕。六七三陽脉衰於上。面皆焦。髮始白。七七任脉虚。太衝脉衰少。天癸竭。地道不通。故形壊而 無子也。

第七節(男子)
丈夫八歲腎気実髪長歯更。二八腎気盛。天癸至。精気溢瀉陰陽和。故能有子。三八腎気平均筋骨勁強。故真牙生而長極。四八筋骨隆盛。肌肉満壮。五八腎気衰。髪堕歯槁。六八陽気衰竭於上。面焦髮鬢頒白。七八肝気衰筋不能動。天癸竭。精少腎臓衰。形体皆極。八八則歯髮去。腎者主水。受五臓六腑之精而蔵之。故五蔵盛乃能写。今五藏皆衰。筋骨解堕。天癸尽矣。故髮鬢白、身体重、行歩不正而無子耳。


訓読

第六節
 帝曰く「人年老いて、子なきものは、材力つくるや?はた天然るや?」と。
岐伯曰く「女子は七才にして腎気盛んに、歯あらたまり、ハツ長ず。二七にし 天癸てんき至り、任脉通じ、太衝の脉盛んにして、月事時を以て下る。故に子あり。三七にして腎気平均す。故に真牙生じて長極す。四七にして筋骨堅く髪長極し身体盛壮なり。五七にして陽明の脉衰え、面始めてやつれ、髪始めてつ。六七にして、三陽の脉上に衰え、面皆焦れ、髪始めて白し。七七にして任脉虚し、太衝の脉衰少し、天癸竭き、地道通せず。故に形壊れて子なきなり」と。

第七節
 「丈夫は八才にして腎気実し、髪ちょうじ歯あらたまる。二八にして腎気盛んに天癸至り精気溢瀉エキシャし陰陽和す。故によく子あり。三八にして腎気平均し筋骨勁強ケイキョウなり。故に真牙生じて長極す。四八にして筋骨隆盛、肌肉満壮なり。五八にして腎気衰え、髪ち歯る。六八にして陽気上に衰竭スイカツし、面やつ髮鬢ハツヒン頒白す。七八にして肝気衰え筋動くこと能わず。天癸き精り腎蔵衰え形体皆つかれる。八八にして則ち歯髪去る。腎は水を主り、五蔵六腑の精を受けて之を蔵す。故に五臓盛んなれば乃ち能く瀉す。今五臓皆衰え、筋骨解堕カイダし、天癸尽く。故に髮鬢ハツヒン白く身体重く、行歩正しからずして子なきのみ」と。


通解

第六節
 帝王である黄帝こうていは、医学の師である岐伯きはくに問いました。
「人は年老いると、なぜ子供が作れないのか。精力が尽きるためか?はたまた天命か?」
岐伯は言いました。
「女子は7才になると、腎気盛んになり歯が生え揃い、髪は長くのびて来る。14才頃になると、経水は充実し、任脉は貫通し、月経が始まります。子供を産めるようになるのです。
21才の頃になると、腎気はからだ全体に完全に行きわたり成人を迎えます。そのため智歯おやしらずも生えて全部の永久歯が斉然と生え揃うのです。
28才の頃になると、筋骨はしっかりとし、髪の毛もしっかりと生え、身体は立派に大きくなります。
35才の頃になると、陽明の脉が衰えはじめ顔はやつれが現われ始め、頭髪はぬけ始めます。
42才の頃になると、三陽の脉の頭部に流注している部分が衰えて、顔はすっかりやつれてしわが多くなり髪の毛も白くなり始めるのです。
49才の頃ともなると、任脉には精気が減少して空虚となり、太衝の脉は衰弱減少し、経水はかれて陰気の通路はふさがり閉経を迎えます。
そのことから生殖機能は、だんだん欠けて来て、不完全となり受胎機能を失うことになるのです。」

第七節
「男子は8歳になると腎気が充満して来て髪が伸び歯は恒久歯へ生え替わります。
16歳の頃となると、腎気が盛んになり経水は充実し精液はうちに充満して外へ移すことが出来るようになります。そのため女性を愛し子供を作ることが出来るのです。
24歳の頃ともなれば、腎気は生体のすみずみまで完全に行きわたり、腎気的の成長は完全の域に達し、筋骨はピンと張ってたるみなくガッチリと固く丈夫になります。そのため智歯も生えて全部の永久歯が整然と生え揃うのです。
32歳の頃となると、筋や骨は隆々と盛り上がり筋肉は肥満します。
40歳の頃となると、腎気はその盛りを過ぎ次第に衰えはじめ、髪は抜け歯はもろく欠けて来るようになります。」


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 「腎気」をおぎない、冬も元気に過ごすために

1、黒い食材や根菜類を摂取する

 腎気とは、「腎」のエネルギーを意味します。この場合の「腎」とは解剖学的な腎臓を意味するわけではありません。東洋医学では、エネルギーの源と考えられ、車に例えるとエンジンを回す際のバッテリーのような機能とされています。腎は、生命力や活力の源であり、成長・発育・生殖などに関わる重要な役目を果たしています。

そんな「腎」の働きを強化するのにおすすめなのが「黒食材」。
黒豆、黒ゴマ、黒キクラゲ、海藻類、黒酢、黒砂糖、ブドウなどの「黒食材」には、生命力や気力を養い、若々しさを保つ大きなパワーがあるのです。 黒豆は「腎」を養うとともに、身体を温めて血行を促進し、美白にも役立ちます。ブドウは血を補う効果も高く、顔色の悪さを改善する働きも。レーズンなら手軽に取り入れられます。

2、辛味をとるー身体を温め血流をよくする

ネギ・ニンニク・しょうがなどの薬味と呼ばれる食材は、文字通り「薬」味。
薬味には免疫力を高める作用があります。疲労回復や血行促進、殺菌、解毒の効能もあり、食材の傷みを遅らせ、食あたりを防ぐことも助けてくれます。

3、鹹味をとる

鹹味(かんみ)とは、塩辛い味のことです。
塩辛いものは、体に悪いんじゃないの?と思われがちですが、人にとって欠かせない味の一つです。

鹹味は腎気をおぎないます。しこりやかたまりを柔らかくする作用や尿や便などの排泄をうながす作用などがあり、肥満や便秘解消などの古くから用いられてきました。単に塩や味噌、醤油などを舐めた時のしょっぱいと感じる塩辛さだけではなく、昆布や魚などの海産物にも鹹味に当てはまります。

過不足なく、バランスよく上手に摂ることで体の代謝を調節してアンチエイジングにも効果があります。

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