コラム

暑い夏を乗り切る! ~熱中症対策と水分補給~ 2022/7/21


 健康な身体に必要不可欠な「水分」

私たちの身体の半分以上は、水分でできています。
この水分は「体液」とよばれ、体液は主に「水」と「塩分」でできています。
体液の大切な役割は
① 体温調節
② 身体に必要な栄養素や酸素を運び込む
③ 身体に不要な老廃物を運び出す

この体液が失われると脱水症に陥ってしまいます。
こんな症状が現れたら要注意です。
【現れる症状】
微熱
口渇感
尿や発汗の減少
体重減少
(体重減少は割合により3段階に分けられます)
軽度:3~5% 中等度:6~9% 重度:10%以上

また、高齢になるほど、暑さを感じにくくなると言われています。
暑さをあまり感じない場合にも、上記の症状をチェックして、脱水症の予防に努めましょう。



 脱水症と熱中症の対策

脱水対策には水分補給が欠かせません。
身体に入ってくる水分は、飲料水からとる水分だけでなく、食べ物と水分と食べ物が代謝されることで生まれる水分もあります。

規則正しい食生活を

“規則正しい食生活”は脱水対策につながります。
水分が多く含まれる夏野菜や果物などは、夏場の脱水対策に適していますので、積極的に食事に取り入れてみましょう。
例えばトマト・モロヘイヤ・とうもろこし・きゅうり・ピーマン・ズッキーニ・枝豆など


水分補給は1日8回

水分補給はこまめにすることがポイントです。
1日に8回、以下のタイミングを目安に取り入れてみましょう。
1. 起床時
2. 朝食時
3. 10時頃
4. 昼食時
5. 15時頃
6. 夕食時
7. 入浴前後
8. 就寝時

脱水症になってしまったら・・・」

水分補給を行うタイミングは「のどが渇く前」が理想的です。
もし脱水症になってしまったら、経口補水液を摂取してみましょう。

経口補水液とは、水と塩分と糖分をバランスよく含み、身体への速やかな吸収に優れた成分になっています。
塩分吸収力をアップする役割
糖分吸収速度をアップする役割

経口補水液とスポーツドリンクの違い

脱水症状がある場合には、スポーツドリンクよりも経口補水液が理想的です。
経口補水液は、一般的なスポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、糖濃度は低い組成となっています。
通常の水分補給であれば、スポーツドリンクでも十分ですが、下痢や嘔吐、発熱、激しい発汗、食事や水分摂取量の低下など脱水症の症状が出ている場合には経口補水液が適しています。

簡単な脱水チェック法
1. 手の甲の皮膚をつまみ、すぐに離す。

つまんだ形が消えるまで3秒以上かかる場合は疑いあり。
皮膚には水分が多く含まれていて弾力性がありますが、脱水状態の場合は水分が減り、弾力が低下するため皮膚が戻りにくくなります。

2. 親指の爪の先を押した後、赤みが戻るのに3秒以上かかる場合は疑いあり。

指先は血管が細いので変化が出やすく分かりやすいポイントです。

3. 舌が乾いていたら疑わしい。

脱水症になると唾液が減少し、舌の表面も乾いてきます。

4. 手足のしびれがあれば脱水症の疑いあり。

発汗などで電解質が失われることにより、手足のしびれを引き起こします。
電解質は神経細胞や筋肉の動きに関わっているためこのような症状が現れます。

今年は例年よりも早く梅雨も明け、急に暑い日が続いています。
身体が暑さに慣れない初夏が、一番脱水症&熱中症のリスクが高まります。
こまめな水分補給と正しい食生活で暑い夏を乗り切りましょう。


 夏に効くツボ
足三里
胃腸を整える

膝のお皿の下から指4本下の位置より少し外側

中脘
消化不良の時など消化を助ける

ヘソ上指五本分、もしくはみぞおちとヘソの中間

三陰交
冷え、むくみ

くるぶしの一番高いところから指4本分上。骨を押すように。

湧泉
夏バテ

足の指を全て曲げた時に一番凹む場所

神門
寝つきの悪さ

手のひらを上にして、手首の小指側手前にある骨の出っ張りと、手首のあいだにある深みの中にあります

過去のコラム